北海道の看護師は夜勤が多い
病棟で働く看護師なら基本的に夜勤は避けられません。
勤務形態の、
- 2交替
- 3交替
により勤務時間帯や夜勤の頻度は変わりますが、
2016年の診療報酬の改定により、
看護師勤務の「72時間ルール」も変更され、
看護師の夜勤時間は月平均で72時間以内にするというルール
が決められました。
72時間ルールでは、
全看護師の合計夜勤時間を夜勤に従事する看護師の数で割った数字が72時間以内でなければならない
とするものですが、
医療機関や地域などでバラツキがあるようです。
北海道医療労働組合連合会の調査では、
北海道の看護師は夜勤が多い
ということが明らかになったそうです。
北海道の看護師は夜勤が多い
この調査は、
北海道医療労働組合連合会がおこなったもので、
3月26日の朝日新聞に掲載されたものですが、
詳しく読む ⇒ 朝日デジタル
忙しいあなたのために簡単にご紹介しましょう。
この調査は、
北海道医療労働組合連合会が、
2017年5~7月に、
北海道内の、
- 病院
- 老健施設
- 訪問看護
に勤務する、
- 看護師
- 保健師
- 助産師
ら約3,000人を対象にアンケート調査し、
約半数の1,402人から回答を得て結果を集計したのです。
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北海道の看護師では夜勤回数が多い
その結果、
- 月に9日以上夜勤をしている看護師の割合は46.9%
- 月に9日以上夜勤をしている看護師の割合は全国平均より10.2ポイントも高い
ということがわかったのです。
さらに、
- 体調の不良を訴えた看護師の割合は36.9%
- 体調不良の割合は全国平均より4.1ポイント高い
ことも判明し、
- 慢性疲労がある : 72%
- 睡眠導入剤を服用している : 11.0%
- 精神安定剤を服用している 7.2%
と、8割近くの看護師が何らかの薬を常用しているなど、北海道の看護師の過酷な労働実態が判明したとしています。
仕事量も、
1年前と比べると、
- 増えた : 54.7%
- 変わらない : 33.2%
- 減った : 6%
と長時間労働の傾向にあることが浮き彫りになったのです。
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北海道は看護師不足
1992年に看護師確保法に基づく基本指針で、
夜勤回数は月8回以内にするように努力する必要がある
とされているのですが、高齢化や医療技術の進歩にともなう勤務時間の増加などに加え、北海道は看護師が不足しているのです。
各都道府県の人口当たりの看護師数では北海道は少ない方ではありません。
しかし、
看護師数は全国で3番目と多いのですが、病院数も東京に次いで全国第2位と多く、
1病院あたりの看護師の数では全国40番目と、少ない方から6番目なのです。
都道府県 | 病院数 | 看護師数 | 割合 |
全国 | 8,670 | 1,320,871 | 152.3 |
北海道 | 584 | 72,298 | 123.8 |
東京 | 647 | 102,855 | 159 |
なども明らかになっています。
看護師の仕事は病人のケアをすることですが、
自分の体を壊してしまったら元も子もありません。
北海道医療労働組合連合会の鈴木緑執行委員長は、
人手不足で1人あたりの仕事が増えている。
看護職員が健康に働き続けるために、人員の確保や長時間労働の是正が必要だ。
と話していますが、自分の健康は自分で守るより仕方がありません。